『カレラ』とはどんなワイン?



2023年3月某日、正規インポーター主催のカレラのオンラインセミナーに参加しました。
入手困難な単一畑シリーズを含む素晴らしいキュヴェの数々を試飲出来る貴重な体験となりました。
現地カリフォルニアから、カレラの醸造責任者マイク・ウォーラー氏とオンラインで繋ぎ、セミナー会場にはディレクターのカール・コヴネー氏が来日。
ワインメーカースタッフの生の声を興味深く、拝聴しました。


創設者ジョシュ・ジャンセンの歩み

『カリフォルニアのロマネ・コンティ』と称され、世界で絶賛される唯一無二の存在カレラの創設者ジョシュ・ジェンセン。
ワインに魅了された若き日のジョシュがワインメイキングのインスピレーションを得たのは、渡仏しドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティやドメーヌ・デュジャックというコート・ドールの名門で働いた経験からでした。またロマネ・コンティの前にはローヌのシャトー・グリエでも修行をしており、この体験は後にカレラがヴィオニエを栽培するキッカケにもなったようです。

ジョシュは、ブルゴーニュの優れたワインは石灰岩(ライムストーン)のある土壌から生まれている事実に気づきます。ロマネ・コンティのようなワインを母国アメリカで造る事を決意し帰国。NASAの衛星を基につくられた土地台帳などを参考に、キャンピングカーで様々な土地を巡ります。ピノ・ノワールを研究しながら、石灰岩のテロワールを探すために2年もの月日をかけました。

時代はかの有名な「パリスの審判」以前で、誰もがカリフォルニアで最高のピノ・ノワールを造るのは不可能だと考えていました。
そんな中でもジョシュの信念、情熱は変わらず、ついにガビラン山地に位置するマウントハーランを見つけ出し、購入したのです。 そこは放置された石灰岩の砕石場跡地でしたが、険しい頂上付近の岩に塩酸をたらすとコート・ドール同様の反応を示しました。
ジョシュが求めた理想の地で、トレーラーハウスを住まいとしながらブドウ栽培地としての開墾をゼロからスタート。スペイン語で石灰窯を意味する『カレラ』のワイン造りが遂に始まりました。 しばらくして、畑とホリスター市街の中間地点に位置する急斜面に建設されていた砕岩工場跡を購入。斜面の勾配を活かしたグラヴィティ・フロー(自然の重力を利 用したぶどうに優しい醸造方法)を採用したワイナリー設備を建設しました。


カレラ独自のAVAマウントハーラン

マウントハーランは“モノポールのAVA”です(1990年認定)。現在、AVAマウントハーランを名乗ることが出来る商業用ワインはカレラのみです。
2,500フィート(760m)の高地に石灰質を多く含む土壌が広がり、ワインに特徴的な味わいと長熟性を与えます。
カリフォルニアでも最も標高の高いエリアで、気温の日較差が大きいため、ブドウがゆっくりと生育。さらに太平洋からの冷たい風が流れ込むことで、フレッシュさと自然な酸を保持し、複雑性を備えた完熟したブドウが収穫出来るのです。

1975年、初めてピノ・ノワールをマウントハーランの次の3つの畑に植樹しました。
■セレック・ヴィンヤード
■リード・ヴィンヤード
■ジェンセン・ヴィンヤード
この時に植えたピノ・ノワールは、ジョシュがDRCから譲り受けて持ち帰ったものではないかと言われています。

1978年にマウントハーランで栽培したピノ・ノワールの初ヴィンテージが誕生。
セレック、リード、ジェンセンの一樽ずつを醸造し、記念すべき最初のキュヴェとなりました。
その後、カレラのスタンダードキュヴェとなるセントラルコーストのピノ・ノワールをリリース。1997年、後にド・ヴィリエと名付けられる地にも植樹、翌年にはライアン・ヴィンヤードにシャルドネとピノ・ノワールを植えました。

マウントハーランの畑は現在オーガニック認定を得ており、それぞれの区画が持つ個性を映し出したブドウから繊細にテロワールを反映したワインを生み出しています。
出来る限り自然に沿った醸造を追求し、ワイナリーではグラヴィティ・システムを採用。酵母は加えず、天然酵母を使用、ブドウは全房発酵しています。ポンプなどをほとんど用いる事はなく、最小限のラッキングのみで熟成。 ナチュラルなままに造られたワインはピュアで集中力のある唯一無二のスタイルを保持しています。

「マウントハーランはミラクルな土地です。水の供給が難しく、気候は寒い。それでもカレラの素晴らしいワインが生まれる特別な場所です。」
この地で長年ワイン造りに携わる、醸造責任者マイク・ウォーラーさんの言葉です。


地球上において最も魅力的なピノ・ノワールの専門家

世界的に著名なワイン評論家のロバート・パーカーは、カレラについて次のように語っています。
「カリフォルニアのロマネ・コンティ。カレラはニューワールドの世界のみならず、この地球上において最も魅力的なピノ・ノワールの専門家のひとつでしょう。」
その他にもワイン&スピリッツ誌が選ぶ “ワイナリー・オブ・ザ・イヤー”を6度も受賞。
1990年代から日本のワイン市場にも進出しており、漫画『ソムリエ』で紹介されてからは熱狂的なファンが増加、一時は入手困難と言われるほどの人気ワインとなりました。

創設者ジョシュ・ジェンセンは日本のクライアントに対し、「ワインへの見識が深く、洗練された味覚を持っている」として、日本のマーケットをとても大切にしていたと言います。 2022年にジョシュはこの世を去りましたが、彼のワインへの思いは今もチームに引き継がれています。

「ジョシュは常にパッションを持って取り組む人物でした。その姿勢から私は多くの事を学びました。本当にアメイジングな友人でした。
私がジョシュの10分の1でもカレラで成し遂げたら、それは成功したと言えるでしょう。」

カレラで長く務めてきたワインメーカーのマイク・ウォーラー氏のコメントです。

ブルゴーニュを彷彿とさせるエレガントな味わい、時にはそれを凌駕するほどの圧倒的な実力、コストパフォーマンスを誇るカレラのワイン。
世界で最も魅力的なピノ・ノワールを是非体感してください。


それぞれの単一畑の特徴

【ジェンセン】
■面積:13.8エーカー
■畑:4つの別方向に向いている斜面 ■土壌:ライムストーン(石灰岩)
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:完璧にバランスの取れた、リッチでまろやかな味わい。熟成していく楽しみを持つワイン。
※ジェンセンのブロックD(約1.5エーカー)を植え替え。2022年植樹、接ぎ木は2023年に行う予定。

【ド・ヴィリエ】
■面積:15.6エーカー
■畑:ミルズとジェンセンの間にあり、ほとんどが東向き ■土壌:ライムストーン(石灰岩)
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:ジューシーな果実味が特徴的。豊かで瑞々しいまろやかな味わいが魅力。

【ライアン】
■面積:15.6エーカー
■畑:ミルズとジェンセンの間にあり、ほとんどが東向き ■土壌:ライムストーン(石灰岩)
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:マウントハーランの豊かなミネラルと、華やかで生き生きとしたした赤い果実味を持ち合わせた味わい。

【ミルズ】
■面積:14.4エーカー
■畑:南東向きの畑ではーランクリーク(小川)に面している傾斜 ■土壌:ライムストーン(石灰岩)自根で接ぎ木はマウントハーランの他の畑から取られた
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:広がるのあるまろやかなタンニンと、長く続くフィニッシュは印象的。香り高く、スパイシーな仕上がり。

【リード】
■面積:6.4エーカー
■畑:北西向きの畑■土壌:土壌が最も深く、黒く、粘土質が一番多く含まれている
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:進歩的で香り豊か。軽快で少しエキゾチックな味わいで、柔らかさを備えたスタイル。

【セレック】
■面積:4.8エーカー
■畑:南および南西向きの畑■土壌:分解された花崗岩の土壌に石灰岩が含まれ、非常に岩が多い
■品種:ピノ・ノワール
■スタイル:素晴らしい香りと複雑な味わい。ブルゴーニュスタイルの凝縮され熟成のポテンシャルを兼ね備えたワイン。
※セレックの一部を植え替え。2022年植樹、接ぎ木は2023年に行う予定。

単一畑の収穫の順番は以下の通りです。
①ド・ヴィリエ⇒②ライアン⇒③ジェンセン⇒④ミルズ⇒⑤セレック⇒⑥リード

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